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高松市立みんなの病院

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病理診断科について

病理診断科について

病理検査、皆さんご存知でしょうか?

2016年にフジテレビで放映された、長瀬智也主演の病理医を主人公とした「フラジャイル」をご覧になった方もおいでだと思いますが、現在の医療で癌の最終診断をしているのが病理医です。ドラマの中での台詞に「私の言葉は絶対だ」というのがあります。ドラマのようにはいきませんが、我々は何時もそういう思いと責任をもって診断をしています。

それでは、我々はどのようにして癌の診断をしているのでしょうか? 実はその診断方法は基本的には100年以上前と変わっていません。

患者さんの体から組織の一部を採取し、色々な処理をした後、顕微鏡で観察し、その形態をみて診断をします。現在は免疫染色や遺伝子検査など新しい技術が開発され、診断も高度になっていますが、やはり病理医の観察力と知識が一番大事になってきます。

そこで、我が国では日本病理学会の認定制度があり、試験に合格したものが認定病理専門医として診断にあたっています。

私が病理医として高松市民病院に赴任してきた頃(昭和57年)、香川県には数名の病理医しかいませんでした。現在は二十数名に増えていますが、それでも不足している状況です(2016年のデータでは全国で2362名、人口当たりの病理医数は米国の約1/3)。その状況の中、当院では病理専門医1名と細胞検査士2名で「迅速で臨床に役立つ病理診断」をモットーとして、病理組織検査(約1800件/年)、術中病理迅速検査(約120件/年)、細胞診検査(約3500件/年)、病理解剖(平均約6件/年)を行っています。

我々は直接患者さんと接することはありませんが、臨床の先生方から病理診断の説明をお受けになった時には、その裏に病理専門医がいることを覚えておいて頂ければ幸いです。

 

 

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